ワンダーゲーミング

遊んだゲームに関して、思ったことや感じたことを書いていきます。

ファイアーエムブレム風花雪月 日英のタイトルの違いと個人的な解釈

 

 

 

始めに

皆さんはファイアーエムブレム風花雪月というゲームをご存知でしょうか。

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2019年7月26日に発売されたNintendo Switch用ゲームソフト

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2007年に発売された「暁の女神」以来12年ぶりに据え置き型ゲーム機で発売されました。

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女神が見守りし大地、フォドラが舞台。

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ある出来事を経てフォドラの中央に位置するガルグ=マク大修道院の教師になったプレイヤー(性別は選べる)

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プレイヤーは士官学校にある3つの学級のいずれか一つを受け持ち、物語を進めていく(上は3学級の級長)

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主人公の頭の中にはソティスという幼女が住んでいます。

ファイアーエムブレム自体はスマブラなどで知っていましたし、ファイアーエムブレム無双を遊んだことはあったのですが、シリーズ本編を遊ぶのはこの風花雪月が初めてでした。

 そしてこのゲーム、個人的には

めちゃくちゃ面白かったです。

SRPGというジャンル自体が初めてだったことや、FE特有のロストしたらもうユニットは戻ってこないという仕様も相まって難しそうだなと最初は思っていたのですが、

難易度設定は幅広かったです。カジュアルとクラシックでロストするしないを選べますし(もちろん僕はカジュアルです。)、難易度ノーマルならいくらでもレベリングできるのでSRPG苦手な人ややったことない人でも楽しめると思います。(DLCの煤闇の章は結構頭使いました。)

 さらに登場するキャラクターや世界観は結構作りこまれているので、各学級や大人組、フォドラという大地に愛着を持つことが出来ました。

switchにはブレワイやマリオデのような傑作はたくさんありますが、この風花雪月もその傑作の中に入れるにふさわしいと個人的に感じます。

 

さてこのゲーム、いろいろ設定がてんこ盛りなのでいっぱい考察している人がいます。

僕自身はそういうことはできませんが、何かこのゲームで記事を書きたいなと思いも持っていました。

そこで目を付けたのが記事の題名に書いてある章題の日本語と英語の違いでした。

英語は日本語より直接的に物事を表したりすることがあるので、こういった違いを楽しむのも面白いと考え、この記事を書いています。

ここではいくつか日英で違った表現をしているエピソードタイトルや戦闘を紹介したり、僕なりの解釈を述べていきたいと思います。

また僕は英語が少しできるぐらいです。間違っているところはいっぱいあると思うので、遠慮なくご指摘していただけると幸いです。

 

 

注意:ここからはネタバレがあります。このゲームを買おうと考えている人は見ないことを強くお勧めします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



風花雪月には第1部、第2部、DLCを合わせると6つの章が存在します。

それぞれ

 白雲の章 White Clouds         士官学校時代

 銀雪の章 Silver Snow       戦乱の時代

 紅花の章 Crimson Flower   戦乱の時代

 蒼月の章 Azure Moon      戦乱の時代

 翠風の章 Verdant Wind    戦乱の時代

 煤闇の章 Cindered Shadows 士官学校時代

第2部の4ルートで風花雪月になることは有名ですね。これらの章名は色+物で構成されています。英語版もそこらへんは変わらないようです。意味合いも大体日本版と変わってないようです。白雲、銀雪、紅花とかもろ同じですからね。

蒼月の"Azure"は海や空のような明るくて鮮やかな青を指します。

翠風の"Verdant"は新緑の~という意味です。翠には緑の意味があるので、ピッタリのローカライズではないでしょうか。また"Verdant"には若いという意味もあります。翠風ラスボスのあのセリフにもかかっているのかなとこじつけてみたり…

煤闇の"Cindered"は調べたところ、ほぼ全くと言っていいほど見つからなかったです。(ネットで"Cindered"で検索するともれなく煤闇の章がヒットします。)

もちろん私の調べ方が悪い可能性はとても高いので、意味が分かる方は教えていただけますと幸いです。

ですが"Cinder"には燃え殻や灰という意味があります。(シンデレラはこの単語の派生です。) そう考えるとこちらもピッタリではないでしょうか。

 

エピソード

白雲の章 EP1 三つの学級 / Three Houses

ガルグ=マク士官学校の教師に就任するエピソード。

ここで三学級のうちどこを受け持つか選ぶことになります。

英題ではタイトルを回収しています。(風花雪月は英語版では"Three Houses"なため)

 

白雲の章 EP11 深遠の玉座 / Throne of Knowledge

女神が眠る聖墓において物語が急転直下する白雲の章終盤のエピソード。

黒鷲の学級を受け持っていた場合は条件を満たすことで、ここで銀雪か紅花に完全に

分岐することになります。青獅子の学級ではディミトリがやばいことになり、金鹿の学級では炎帝の正体が結構あっさりバレます。

日本語版と英語版では意味がかなり違うタイトルの一つだと思います。"Knowledge"は知識や認識という意味の英単語。直訳するなら「知識の玉座」、「認識の玉座」とするのが妥当かなと。

レアがあの玉座に座らせて何をしたかったのかいまだによくわかりませんが、女神の知識などを先生に受け継がせようとしていたのでしょうか。(前のエピソードで女神の力は受け継いでますけどね)

 

白雲の章 EP12 

争覇の幕開け(紅花) / Outset of a Power Struggle

戦乱の幕開け(銀雪蒼月翠風) / To War

白雲の章最終エピソードにして、戦乱の時代の始まりを告げるエピソード。

紅花では戦争を起こす側になり、銀雪・蒼月・翠風では戦争に巻き込まれる側になります。

"Power Struggle"は権力闘争、勢力争いという意味だそうで、「権力闘争の始まり」という訳になるのでしょうか。ここでいう権力闘争というのはアドラスティア帝国とセイロス聖教会の争いのことなのかなと。

To Warはもう直球です。戦争になったということを如実に表しているのですかね。

どちらの展開でも先生は崖から落ちて5年間行方不明になります。

 

銀雪の章蒼月の章翠風の章 

EP1 再会の夜明け / Reunion at Dawn

5年が経ち、戦火が広がるフォドラに先生が帰還。それぞれの級長とムービーで、学級の子らとは戦闘中に再会を果たすエピソード。(ある章だけ級長と敵対し剣を交えることになりますが。) 

ルナティックにおいて鬼門になる戦闘、夜明けの追討戦が発生します。

風花雪月において夜明け / Dawnはかなり重要なキーワードのようで序章の戦闘:

夜明けの遭遇戦 / A Skirmish at Dawn やこのエピソードのタイトルや戦闘:夜明けの

追討戦 / Pursuit Battle at Dawn などに使われてます。物語の始まりや節目に使われている印象ですね。

そしてあるルートの最終エピソードでも・・・

 

紅花の章 EP1 血路の先へ / Beyond Escape

エーデルガルトと一枚絵で再会するエピソード。

いきなりミルディン大橋を攻めることになります。イグナーツがかっこいい話。

"Escape"には逃げる、逃亡のほかに現実逃避の意味があるようなので、先生が見つからないという現実から脱却したというエーデルガルトの心境を表してるのですかね。

 

銀雪の章 EP21 夢の跡 / Following a Dream

紅花の章 EP18 想いの果て / To the End of a Dream

銀雪の章・紅花の章の最終エピソード。どちらも同じラスボスと対峙することになります。同じ学級のルートなので、個人的には鏡合わせなストーリーだなと感じましたね。

ちなみに銀雪EP21では全ルートで唯一の戦争が終わった後の散策ができます。紅花EP18は蒼月最終エピソードと同じで前章からの連戦になります。

日本語では「夢」と「想い」とで変えてますが、英語だと"a Dream"で統一してるようです。"dreams"と複数形じゃないので、一個人の夢のことかなと推察します。

誰の夢で、誰の想いなのでしょうかね。

 

蒼月の章 EP21 人の行く道 / Our Chosen Paths

         EP22 短剣の誓い / Oath of the Dagger

蒼月の章のクライマックスとなるエピソード。

紅花の章と同じく連戦になるので、EP21が実質最後の散策となります。

ファーガス王ディミトリとアドラスティア皇帝エーデルガルトの会談は必見。

ラスボスが全ルートで一番不気味。

EP21は日本版タイトルが抽象的な表現なのに対し、英語版タイトルがかなり具体的な印象です。直訳すると「私たちの選んだ道」になります。

ここの「私たち」は誰を指してるんでしょう。

個人的にはラストムービーが翠風の章に並んで好きです。

 

翠風の章 EP18 謀略の寵児 / The Golden Scheme

難攻不落のメリセウス要塞を攻めるエピソード。

銀雪EP17・蒼月EP20「鉄壁の要塞」の金鹿ルート版。

クロードの策が光ります。

日本語版タイトルはクロード自身のことを指しているようですが、英語版タイトルは「黄金の策」なのでクロードの策のことを指しているようです。金鹿がGolden Deerなのでそこにもかけてるのかな。

 

翠風の章 EP22 大地の夜明け / Fodlan's New Dawn

翠風の章の最終エピソード。蘇った伝説の解放王とフォドラ十傑との最終決戦。

個人的には一番好きなラスボスとBGMです。

再会の夜明けの部分で書いた夜明け / Dawnがタイトルに出てくるエピソードです。

日本版タイトルでは大地とぼかされてますが、英語版はド直球に「フォドラの新たなる夜明け」というタイトルです。(Fodlanのoの部分には上に'マークがついています。)

ちなみに風花雪月では夜明けとつくタイトルの際は必ず盗賊と戦うことになります。

序章の夜明けの遭遇戦のコスタス、再会の夜明けのバシャルド。そしてこの章のネメシスです。

個人的には戦闘名のフォドラ解放戦が壮大で一番好きですね。フォドラという単語が出てくる戦闘はこの章だけだと思います。英語版だとFor the Freedom of Fodlan(フォドラの自由のために)と日本版とは別ベクトルで壮大です。

 

煤闇の章 EP1 第四の学級 / The Fourth House

DLC 煤闇の章の最初のエピソード。ひょんなことから先生は三級長と一部の生徒たちと共にガルグ=マクの地下に広がるアビスと、そこに存在する第4の学級「灰狼の学級」(ヴォルフクラッセ)と出会います。

ちなみに生徒たちのセリフから8月に起きたのは確定ですが、ユーリスの名簿の年齢から8月12日以降の出来事のようです。(本編で8月以前にスカウトすると19歳と名簿に記載されていますが、煤闇の章では20歳と記載されています。ユーリスの誕生日は8月12日)

戦闘のアビス遭遇戦は序章の夜明けの遭遇戦に合わせてると思いますが、英語版も合わせています。

夜明けの遭遇戦 / A Skirmish at Dawn 

アビス遭遇戦 / A Skirmish in Abyss

(Skirmishは小競り合いという意味)

 

煤闇の章 EP6 起死回生の策 / Return to Me

本性を現したアルファルドさんと戦うエピソード。儀式を妨害しないとアルファルドさんがパーフェクトアルファルドになってめちゃめちゃ強い。

おそらく最も日本版タイトルと英語版タイトルの意味合いが違うエピソードだと思います。

日本版タイトルはユーリスの策がフォーカスされていると思いますが、英語版は「私の元に戻ってきて」というタイトル。この「私」は誰なのでしょうか。

個人的には、シトリー(先生のお母さん)に生き返ってほしいアルファルドさんと

先生に自分自身を信じて自分の策の切り札として目の前に現れてほしいユーリスのことなのかなと解釈してます。

 

煤闇の章 EP7 灰狼の矜持 / Wolf Pack

煤闇の章の最終エピソード。アルファルドさんが宝杯に取り込まれ変貌した赤き獣との最終決戦。

散策でお世話になっていた大聖堂がまさかの戦場になるとは思いませんでした。(マップを見てたらそのままです。) 

BGMが翠風ラスボスの次に好きです。

英語版タイトルの"Wolf Pack"は獲物を追いかけ、ともに狩りをする狼の群れのこと。まさにユーリス、バルタザール、コンスタンツェ、ハピといった灰狼メンバーにぴったりだと思います。

この章をもって灰狼の子らは鎖から解き放たれました。最後のエンディングでは本編ではどうあがいてもできない卒業式を行います。そのため灰狼の学級は全学級で唯一ガルグ=マク士官学校を平和裏に卒業できた学級になりました。

煤闇と本編はパラレルワールドのような関係だと個人的に考えてますが、

いつか煤闇後の彼らとも再会したいですね。

 

まとめ

ローカライズの関係で表現が変わるのは面白いなと感じました。

これを読んで楽しんでいただけましたら幸いです。

今年はFE30周年らしいので、こんなご時世ですが、なにか展開があると嬉しいですね。

ではまた次の記事でお会いしましょう。